RoomClip 販促支援ラボ

「既存顧客が新規顧客を呼ぶコミュニティ作り。UGCを活用し、認知&売上増を低コストで実現する」イーコマースフェア 2018 東京

セミナー講演の様子

2018年2月13日(火)・14日(水)に東京ビッグサイトで開催された「イーコマースフェア 2018 東京」にて、取締役ビジネス担当 川本 太郎が、セミナー講演を行いました。

日本最大のインテリア実例アプリ”RoomClip”には、ユーザーさんが部屋で使っているアイテムを楽天のどのショップで買ったかについて閲覧者に紹介する機能があります。ショップ側は、購入者や投稿ユーザーさんと繋がることができ、取り扱い商品の魅力を見つけてもらえたり、紹介してもらうことができます。ショップのファンのコミュニティが自然に生まれ、新規顧客の獲得に繋がった成功事例と仕組みについての説明をしました。

既存顧客が新規顧客を呼ぶ

本日は、「既存顧客が新規顧客を呼ぶコミュニティ作り。UGCを活用し、認知&売上増を低コストで実現する」という内容についてお話させていただきます。まずは既存顧客が新規顧客を呼ぶ仕組みについてお話します。

従来のマーケティング活動は、「潜在顧客の顧客化」と「既存顧客の再顧客化」に分かれていました。そして、それぞれの段階に対して企業がマーケティングし続けなければなりませんでした。

既存顧客が新規顧客を呼ぶ仕組み

ところが、RoomClip内においては「既存顧客が新規顧客を呼ぶコミュニティ」ができあがっています。例えば既存顧客が何か商品を入手したとします。その商品を自分の部屋での利用実例としてSNSに投稿して情報発信をすることにより、潜在顧客が投稿を見てその商品を認知します。潜在顧客は投稿者に商品に対する質問をするなどをして検討、購入に至り新規顧客となります。新規で顧客となったユーザーさんが購入した商品をSNSに投稿することにより、また潜在顧客への認知に繋がる、そんなサイクルができていきます。

このサイクルの最も重要なポイントは、良質な投稿です。顧客に良質な投稿を促すことができさえすればよい。問題はどう促すかです。それを探るために、どのような動機で投稿するのか考察していきます。

ユーザーさんはなぜコンテンツを生成するのでしょうか?

マズローの欲求五段階説

なぜ人はSNSで投稿するのでしょうか?この手の話でよく用いられるマズローの欲求五段階説というのがあります。あまりに有名なので皆さんご存知かと思いますが、少し抽象的すぎるので、やや使いにくいですよね。ユーザーさんがコンテンツを生む時、と一口にいっても、媒体によってプラットフォームによっていろいろな時がありそうです。

プラットフォームによって投稿の欲求はことなる

プラットフォームによって投稿の欲求はことなる

試しにtwitter、Instagram、cookpadの場合をあげてみます。人々がツイッターに書き込む時、あるいはInstagram写真を投稿する時、あるいはクックパッドでレシピを共有する時、それはそんな欲求に基づいているのでしょうか?これは非常に複雑で難しい問題です。ひとつ言えることは、プラットフォームが大きくなればなるほど、ユーザーさんがなぜそのコンテンツを生成するのかの動機を明らかにするのが難しいということです。

RoomClipユーザーさんの欲求

RoomClipユーザーさんの欲求

RoomClipのユーザーさんが、部屋の中の写真というプライベートな内容を含むコンテンツを生成しています。その動機について実際にユーザーさんにインタビューした結果、RoomClipに写真を投稿する理由は大きく4つに分類できることがわかってきました。

1つ目は、わかりやすいですが自己承認欲求です。2つ目は、私たちは貢献欲求と呼んでいます。そして3つ目が、共感欲求です。4つ目が、所属欲求となっています。これらの欲求を満たすということをしなけれは、ユーザーさんはコンテンツを生成してくれません。

RoomClipユーザーさんの4つの欲求

ユーザーさんの欲求と、企業の狙いを同時に満たす

すごく重要なのは、自社が欲しいコンテンツをユーザーさんに作ってもらうこと、そしてユーザーさんがそのコンテンツを作りたいと自然に思うこと、この2つを同時に満たすことです。今日のお題は、既存顧客が新規顧客を呼ぶコミュニティづくりというものですが、このコミュニティが1つのユーザーさんがコンテンツを生成するモチベーションになっています。

ユーザーさんのコンテンツを使う、あるいは、ユーザーさんの人気を使う、その場合ユーザーさんがどういったモチベーションでそのコンテンツやコミュニティを作っているのか、これを見極めることが非常に重要です。プラットフォームや媒体によって、そのモチベーションは全く違う。ですので、ショップあるいは企業のマーケターの方が、自ら自社の目的に最適なプラットフォームを選ぶことが大事です。

セミナー講演の様子

金銭でコンテンツ生成を促すことは非常に難しい

多くの場合やりがちなのが、企業が欲しい投稿をしてもらうために、ユーザーさんの金銭欲求にさしにいくことです。金銭欲求を満たすことは、わかりやすくて簡単に実現することができるのでよくやられがちです。何らかのコンテンツ、企業が欲しいコンテンツを生成してくれれば、お金を10万円あげますよ、など。

これは実は非常に難しいですね。なぜなら、ユーザーさんが投稿したいコンテンツではない。そのため、コンテンツの質がバラバラになりやすい。さらに良いコンテンツが少なくなってしまう。よくTwitterでハッシュタグキャンペーンをやる、Instagramで独自のキャンペーンをやるなどといった、キャンペーンがうまくいかないという悩みをクライアントの担当者からもらうことがあります。

キャンペーンがうまくいくと、自然にコンテンツが増え続ける

では、どうすればいいでしょうか?一度コミュニティに支持されるようなキャンペーンができれば、キャンペーン終了後もコンテンツが投稿され続けます。

例えば、ドアなどの住宅設備の写真には、メーカーのタグはほとんど付けられていませんでした。しかし、ご覧のように住設メーカーの投稿キャンペーンを行ってからは、順調にメーカーのタグが増えていっているのを確認できると思います。コミュニティ自体が盛り上がり、活性化することによって、自然とコンテンツが増え続けていきます。

キャンペーンがうまくいくと、コミュニティが自走し、コンテンツは増え続ける

コミュニティとコンテンツをどう活かすのか

さて、次に話すのが、ユーザーさんのコミュニティ、あるいは集まったユーザーさんのコンテンツを、企業様がどう活用するのかということです。私たちは、クライアント様の業界業態に寄り添いながら、バリューチェーンの上流から下流まで様々なシーンで、コミュニティとコンテンツが活用できると考えています。

各バリューチェーンでの活用

見込み顧客の獲得やコンバージョンの改善に

最もわかりやすいのは、生まれる見込み顧客の獲得です。大体コミュニティマーケティングというとここになります。ユーザーさんのコンテンツがプラットフォームの中で増えることによって、そのブランド認知が増え、購買者・購入者が増えるというような事例がありました。

実は、これはコントロールが非常に難しい。ですので、写真を投稿してもらうということよりも、露出を自由にコントロールできる広告の方が、費用対効果がいいと思います。コンバージョンの改善にも有効です。非常にわかりやすいです。実際ユーザーさんの実例を使った時と使えない時のコンバージョンレートが、3倍から4倍違う楽天ショップ様がいらっしゃいます。

もちろんUGCをただ使えばいいというものではない

ただ、勘違いしていただきたくない。ただ使えばいいというものでは当然ありません。ユーザーさんがどういった使い方をしているのか、これを真摯に見ることによってメッセージを変えていったりとか、より効果的なメッセージにリニューアルしていくことが重要になります。それとセットでユーザーさんの実例を使うことにこそ、価値があると考えています。

売場づくりにも

例えばいくつか面白い事例があります。とある大手ブランドさんがある収納用品を作りました。もともとタオルなどの収納として想定して開発された商品でした。お店での陳列の仕方やカタログの作り方も、そのように作っていました。しかし、RoomClipでモニターキャンペーンをやったところ、ユーザーさんの40%の方がこの商品をキッチンで使ったんですね。

コメントや写真をじっくりと分析して、担当の方から店舗の担当の方に、お店の売り場作りを変えようという発言がなされました。すべての店舗で変えるのは難しいので、まずは1店舗、店舗の陳列の仕方をキッチンでやるように変えたそうです。もう後はご想像通りですね。売り上げは、この店舗だけ他の店舗に比べて150%伸びたそうです。こちらが売り場作りで利用された事例になります。

セミナー講演の様子

商品開発にも

もっと上流で使われるケースもあります。わかりやすいのが、商品のリニューアル、あるいは商品の企画です。実は僕個人は、あまりユーザーさんの声を商品化に生かすというところでは信頼していません。

「ユーザーさんは自分が欲しいものを知らない」という言葉があります。よく言う話ですが、車がなかった時代の人たちに交通機関についての要望を仮にしたら「もっと速い馬が欲しい」と言っていたでしょう、という言葉もあります。商品について1番詳しいのは商品の開発者です。ユーザーさんではありません。

ただ、ニーズがあるのはユーザーさんです。ユーザーさんへのインタビュー、ユーザーさんのコンテンツの活用の際は、そのままそこに書いてあるもの、彼らが言ったこと、これをそのまま受け入れるのではなく、その奥にある本当のニーズをつかむことにこそ価値があります。

これらの事は非常に当たり前のことすぎて陳腐に聞こえるかもしれませんが、非常に重要だと思っております。その上でRoomClipを通じて商品開発、商品のリニューアルは、いくつかすでに実施されています。

リニューアル事例

RoomClipは住まいと暮らしの領域に特化したバーティカルメディア

さて、最後にRoomClipの話を少しさせてください。もういくつか事例として入れていますが、RoomClipは住まいと暮らしの領域に特化した、いわゆるバーティカルメディアです。

RoomClipは、この領域において圧倒的な強みを持っています。RoomClipでキャンペーンをやるとすると、現在2,500,000円の金額をいただいています。モニターキャンペーンをやる場合だと、1,000,000円の金額をいただいております。実際この金額でキャンペーンをしてご好評をいただき、今でも様々な企業様がキャンペーンを実施してくださっています。

メニュー金額

さらに、より多くの企業の皆様に使っていただけるよう、このたびRoomClipのコミュニティを活かして、導入しやすいサービスプランを作りました。

月額3万円からはじめられる新プラン

RoomClipの新しいサービスプラン「おすすめショップ」とは、月額3万円からはじめられ、運用なしでファンを集められる企業アカウントです。現在は楽天ショップ様向けの提供となっています。

おすすめショップとは?

運用しなくてよい公式アカウント

これまでのFacebookやInstagramにおける企業アカウントのSNS運用は、どのように運用したら良いのか、何を投稿したら良いかといった悩みがつきものでした。結果として運用されなくなり放置されてしまうといった例を、たくさん目の当たりにしてきました。

今回のおすすめショップとしてアカウントを開設していただくと、既存のユーザーさんが商品の利用実例を投稿したものを、企業アカウントでコンテンツとしてピックアップして表示することができます。自社で投稿する写真を用意する必要がないばかりか、自社の商品を実際の生活空間で魅力的に活用している実例写真を並べることができるのです。

さらに、ピックアップするとそのことがユーザーさんに通知されます。そこでファンとしてフォローしてもらえるばかりか、ブランドに対してエンゲージが高まり、より多くの投稿をしてくれるようになります。

ローンチパートナーとして山善様、モダンデコ様、壁紙屋本舗様など、楽天市場の人気ショップにはご利用いただき好評いただいています。

既存のお客様の力を借りてファンを作ります

詳しくは弊社までお問い合わせください。ご清聴ありがとうございました。

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この記事を書いた人:RoomClip PR室

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