RoomClip 販促支援ラボ

「参加者」を「プレーヤー」に変える。ソーシャル時代のワークショップの価値 〜トンボ鉛筆様イベントレポート

「参加者」を「プレーヤー」に変える。ソーシャル時代のワークショップの価値 〜トンボ鉛筆様イベントレポート

クチコミ育成のマーケティング施策として、商品アイテムのモニターやサンプリングは主要な手段です。アイテム利用者の獲得、写真・コメント発信、フィードバックが得られることは生活者のインサイトをつかみ、その先のプロモーションに活用できるクリエイティブの要素獲得にもつながります。
タイトル写真:Kaneyukiさん

効果があるからこそ悩みもあるモニターサンプリング

「それはそうだけど‥」、これらの施策にただ取り組むだけでは思った成果が得られないことにうなずける方も増えていると思います。その理由にはターゲティングのズレというケースももちろんありますが、特にアイテムの性質によって、そんな悩みが発生しやすい印象があります。

主要な例を挙げると…

・結果が絵として伝わりづらい・見せづらいもの
 デザインに特徴がある・見映えの演出につながるアイテムはそれだけで伝わりますが、そういった意図がコンセプトでないもの。
・過程の説明が必要なもの
 無形のサービスや体験だったり、ビフォー・アフター像が必要なもの。複数枚写真の組合せや動画によりある程度カバーできるケースも増えています。
・複雑な作業やスキルが必要なもの
 撮影にいたるまでに、セッティングなど知識や手間の必要な作業を伴ったり、クリエイティブなノウハウや発想方法が必要なもの。

といったものです。

「文具」のための2つの工夫。「テーマ設定」と「ワークショップ化」

今回、クライアントであるトンボ鉛筆様と実施したのが、「文具」のモニター企画です。
>株式会社トンボ鉛筆様「ハンドレタリングイベント」モニター

アイテムについて詳しくは募集記事を参照願いますが、手軽に水彩タッチの描写が楽しめ、工夫次第でより自由な表現が楽しめる文具のシリーズが対象でした。

ブランドにとっては、いわゆるすでにクリエイティブを楽しんでいる層でなく、より多くの、日常を暮らすユーザー層に広げていきたいフェーズで、RoomClipの媒体属性はとてもフィットするものでした。しかし、クリエイターのコミュニティーでなく暮らしにフォーカスする生活者が集まるのがRoomClipであるからこそ、クリエイティブを楽しむ文具をお届けすることは、悩みの3つ目の例に当てはまるものであり、工夫も迫られるものでした。

募集記事をご覧になれば一目でわかりますが、トンボ鉛筆様のこれまでの成功事例もインプットとしていただきつつ、2つの工夫によって、企画は具現化にいたりました。

・ただの道具配布のモニター企画でなく、おうちの整理やデコレーションに役立つグッズ作りがテーマの企画にしたこと。
・それを楽しく学べて、投稿のきっかけになるワークショップをセットにしたこと。

ママも多いRoomClipだから、ライブストリーミングもセットに

RoomClipの媒体資料をご覧になった方ならご存知の話ですが、RoomClipの主なアクティブなユーザー層は女性であり、子持ちの世帯が多く存在します。いわゆるモニター企画でも、それを考慮する必要があります。そういった背景やクライアントニーズを踏まえ、今回のワークショップでは時間やロケーションの都合が合わせづらい方も参加できるライブストリーミング(動画の生配信)の実施を決めました。

しかし、ワークショップ開催に慣れたRoomClipチームもライブストリーミングとセットでの開催ははじめて。配信環境や視聴者サポートの整備が必要でした。

配信環境については、「見やすい映像を撮影すること」「できるだけ安定した配信を行うこと」「後にも活用できる記録に残すこと」など、様々なノウハウが条件に絡むため、外部の専門チームの協力を得ることで実現。

協力いただいた「やわラボ」様は、撮影から配信まで一貫してサービスを提供するライブ配信のプロフェッショナル集団。名前が示す通り、重厚になりすぎずフットワークの良いチーム・機材構成でクオリティーとコストパフォーマンスのバランスに優れたサービスを提供いただきました。 大手ストリーミングサービスでの経験をベースにされており、ある程度こちらの準備や知識不足があったとしても臨機応変に対応されるカバー力が期待できた点も、決め手でした。
>やわらぼ

視聴者サポートについては、社内の制作ディレクションチームがリアルタイムに質問を受け付ける仕組みや参加者にお知らせする仕組みを整備。配信にはYouTube Liveを使用しましたが、たとえYouTubeのサービス自体が落ちてもコミュニケーションが取れる仕組みとするなど、過去のユーザー対応経験を元にリスクケアを整えたことで、現場のチームは会場に集中できる体制ができました。

「実際使える」クリエイティブ体験のワークショップ

ワークショップ当日、会場にはオフラインの参加者様が集まり、講師であるsatohom(ホンブサトコ)先生と、モニターのアイテムを使った「ハンドレタリング」を自宅のデコレーションやグリーティングに使えるポストカードや整理収納に役立つラベルの作品作りを通して学びました。

ペンでただ線や文字を書くのでなく、それを画材のように使いこなし、ひとりでは思いつかないようなアイデアを加えた模様作りや混色など、スキルにとどまらず、クリエイティブの楽しみ方の発見にまでつながる講座を開催くださいました。

会場での参加者は約20名。プラス、画面を通してその数倍のモニターユーザーが講座を同時に体験。事前の目論見どおり、会場にお越しいただくことのできない全国の皆さんに、それぞれ可能な形で参加いただくことができました(ライブ後は録画版を提供しており、タイミングが合わなかった方も追体験が可能です)。

翌日の人気トピックに「アート」が登場

私たちにとって想像以上だったのは、その講座を待機する、体験している様子までRoomClipに投稿されたこと。リビングのテレビの前で準備済みのデスクを写す方や、デスクでスマホを横に置き、描く様子を生生しく伝える方など…ともすると外の参加者の様子はまったくわからないのがライブストリーミングの悩みですが、それを全国のモニターの皆さんが払拭してくださいました。

その勢いは配信時にとどまらず、その後皆さんのワークショップ成果のアップにはじまり、講座で得たノウハウを自分なりに活かした作品や、それを使ったお家の飾り付けの様子を投稿いただくまで発展し、今日時点で200人のモニターから1000近くの実例が集まっています。

ワークショップの翌日にはRoomClipアプリのトップで紹介される「いま人気のトピック」に「アート」が登場。RoomClipチームも思いがけず、コミュニティー内でも突出して温度の高いムーブメントとなったのでした。

ワークショップで求めるべき本当の効果は

リアルイベントは、ソーシャルメディアの普及で参加者から拡散するというパスが生まれたことで復権しました。しかし、効果検証という目線で言えば、短期でわかりやすくROASを評価できるデジタル施策と並列に見るとどうしても難しさを感じる点は否めません。モニター企画をワークショップの企画に展開したとして、その結果をどう捉えるべきか‥

ワークショップの価値はみなさんどこで評価していますか? 求める属性にマッチしたリード獲得?その参加者数?それとも満足度(エンゲージメント)? 効率よく数字が獲得できないからこそ、ひとつ提案したいのは、関わった方々がその後どう動いたかについて目を向けることです。

狙った属性の多くの方が参加し、満足されるのはもちろんですが、その方々がワークショップ後も自分ごと化として取り組み、発信を続けていただける方々になること。「参加者」でなく「プレーヤー」と言える方が増加することが、ワークショップで着目すべき一つの指標といえるのではと考えます。

「プレーヤー」になる生活者が集まるRoomClip

暮らしにフォーカスした生活者が集まるRoomClipは、その中で影響を与えるプレーヤーとなるユーザーに出会うことができ、良好なコミュニケーションをされる様子が可視化される場所。そのきっかけとなる、ユーザーの成長という機会が提供できるのも、ブランドが担えるならではのことであると私たちは考えています。

撮影(左上から):chikichikiさん、MoMosukeさん、Hisayoさん、Ratanさん、


最後までお読みいただきありがとうございました。RoomClipでは、本記事のようなイベント企画をはじめ、暮らしや住まいに関するリアルなユーザー実例情報から得たトレンドウォッチやマーケティング支援など、多様な取り組みが可能です。まずはカジュアルにご相談ください。

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この記事を書いた人:RoomClip PR室

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